2020.2.7
レッスン7
私は過去だけをみている。
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この主題概念を信じるのは、最初のうちはとりわけ難しい。
それでも、これが、これまでのすべての主題概念の根拠となっている。
これが、あなたが見ているものに何の意味もないことの理由である。
これが、あなたが見ているすべてのものに、
あなたにとっての意味のすべてを与えたのがあなた自身であることの理由である。
これが、あなたが自分が見ているどんなものも理解していない理由である。
これが、あなたの考えには何の意味もなく、
あなたが見ているものも同様に意味がない理由である。
これが、あなたが自分で考えているような理由で、
動揺しているのではない理由である。
これが、存在しない何かを見ているから、あなたが動揺している、
ということの理由である。
(1:1~8)
時間についての昔からの概念を変える事は、極めて難しい。
なぜなら、あなたが信じているすべてのことが時間に根ざしており、
時間についてのこうした新しい概念を学ばないことで成立しているからである。
しかし、だからこそ、あなたには時間についての新しい概念が必要である。
時間の概念として耳新しいこの概念は、
実際には、最初の印象ほど奇妙なものではない。
(2:1~2)
たとえば、一つのコップを見るとする。
あなたはコップを見ているのだろうか。
それとも、単にコップにまつわる過去の経験を反芻しているのだろうか。
たとえば、喉が渇いてコップを手にとり、コップから飲み、
朝食をとりながらコップの縁に唇が触れるのを感じるなどの経験である。
そのコップが美しいと思うかどうかも、
過去の経験に基づいているのではないだろうか。
過去の経験がなければ、どのようにして、
この種のコップは落とせば割れるとわかるだろうか。
過去に学んだこと以外に、このコップについて、あなたは何を知っているだろうか。
過去の学びによらなければ、このコップが何であるか、あなたは見当もつかない。
こんなことで、あなたは本当にそれを見ていることになるだろうか。
(3:1~7)
周りを見てみなさい。
以上のことは、あなたが見るどんなものについても等しく真実である。
それを確認するために、あなたの視線を捉えるものなら何にでも、
今日の主題概念を無差別に適用する。
(4:1~3)
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・この扇風機に、私は過去だけを見ている。
・この身体の中に、私は過去だけを見ている。
・この顔の中に、私は過去だけを見ている。
・夫の中に、私は過去だけを見ている。
・このソファの中に、私は過去だけを見ている。
・この洋服の中に、私は過去だけを見ている。
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全て、過去の情報や記憶や体験を元に見ている。
思い入れがあるもの、ないもの、特別なもの、特別ではないもの。
過去しか見ていないのですね。
もし過去を通さなかったらどうなるのでしょうか?
見るものすべてが何なのか「わからない」ということになります。
「わからない」ものに対して、
どうしたらいいでしょう?
「わかりません」と尋ねるのですね。
新鮮です。